- 未経験からエンジニアになっても、年収アップはできるのかな
- 具体的に、どうやって年収アップしていけばいいんだろう
- 転職しても年収が下がったら最悪だし、不安で迷っています
こういった疑問にお答えします。
僕は、製造業から未経験でエンジニアに転職をして、3年ほどで年収を約300万円アップすることができました。 転職時の年齢は37歳だったので、決して若くはありません。
この経験から思うのは、未経験からエンジニアに転職しても年収アップできるけど、「常識を疑ったり、考えるより行動する」など、工夫は必須だということです。
※なお、年収アップの定義は人それぞれですが、全国平均年収が約440万円(2023年時点)なので、これを超えることを目標としています。
今回は、未経験からでもエンジニアに転職をして年収アップするための方法や、できるだけ再現性の高い具体的なステップを実体験を添えて解説します。
未経験でエンジニア転職しても年収アップする方法
ITエンジニアとして収入アップを目指すなら、常識を疑うことが大切です。
フリーランスは不安定ではない
「フリーランス = 不安定」というのは大きな勘違いです。
フリーランスの契約形態は大きく分けて2つあります。
- 請負契約:成果物に対して報酬が支払われる契約形態
- 準委任契約:業務時間に対して報酬が支払われる契約形態
多くの人がイメージするフリーランスは請負契約といって、例えば10万円のWebサイト制作の案件を受注して、納品すると10万円がもらえる、という形です。請負契約だと、仕事が途切れると収入も途切れるので、不安定に感じるかもしれません。
ただ、ITエンジニアのフリーランスの多くは準委任契約で仕事をしています。例えば、月額50万円で3ヶ月間働く契約を結ぶと、3ヶ月間は毎月50万円がもらえます。会社員と同じように毎月収入があるので、安定しています。
もちろん、3ヶ月後に契約を打ち切られて次の仕事が見つからないと収入がゼロになるリスクはありますが、エンジニアの場合は案件が豊富なので、よっぽどのことがない限り仕事が見つからない、ということはほぼありません。
20年以上のフリーランスエンジニアの方に話を聞いたことがありますが、仕事が途切れた期間は無かったとのこと。
会社員は安定していてフリーランスは不安定、というイメージがあると思いますが、エンジニアに限っては、準委任契約が主流かつ需要も高いので、そういった常識は当てはまりません。
仕事内容が同じでも収入が2倍近く違うこともある
ITエンジニアでは、やっている仕事内容が同じでも、契約形態が違うだけで収入が大きく変わることがあります。 特に分かりやすいのが、SESとフリーランスの違いです。
両者の違いを簡単に説明すると、営業で仕事を取ってくるのが、SESの場合は自分の会社、フリーランスの場合は自分自身、もしくはエージェントという違いがあります。
エージェントとは、フリーランスエンジニア向けに案件を紹介してくれる仲介業者のことで、フリーランスエージェントとも言われます。エージェントを利用することで、フリーランスエンジニアは自分で営業しなくても案件を紹介してもらえます。

画像を見てもらうと分かる通り、違いは誰が仕事を取ってくるのかの1点のみです。
実際、僕が今いる現場ではSESの会社員の方もいますが、フリーランスの僕と全く同じ仕事をしています。
会社員とフリーランスではマージン率が違う
収入を変えるに大きな違いは、会社やエージェントに取られるマージン率です。
一般的に、SES会社は売上の30〜50%程度、フリーランスエージェントは、10〜20%程度が一般的です。
例えば、月額50万円の案件の仕事なら、月収の比較は次の通りです。
- SES(会社員):月収25〜35万円(30〜50%マージン)
- フリーランス:月収40〜45万円(10〜20%マージン)
※フリーランスは正確には月商ですが、ほぼ同じ意味になので月収と表記しています。両者とも、ここから税金などが引かれます。
このように、収入が1.5倍〜2倍近く違うことも珍しくありません。ちなみに、月額50万円というのは、フリーランスエンジニアの中では決して高い単価ではなく、むしろ平均より少し低いくらいです。
ここまで聞くと、SES会社員のメリットがないように感じるかもしれませんが、経験が浅くても先輩エンジニアと一緒に開発案件に参画しやすかったりするので、誰でもフリーランスの方がいいとは言えません。 このあたりについては、「➤ (作成中)S6-03 SES会社員と比較!フリーランスエンジニアのメリットデメリット」で詳しく解説しています。
スキルを上げると給料が上がるわけじゃない
収入アップのために必要なものは、次の3つです。
- 行動力
- 会社の予算
- 営業力
それぞれ解説します。
行動力
前述の通り、SESにおいてはフリーランスになった方が確実に収入があります。にも関わらず、多くの人がフリーランスになろうとしないのは、行動力の差です。
会社員をしていた時、Javaという言語の開発経験が3年くらいある方に、「なぜフリーランスにならないのか?」と聞いたところ、「ん~、何となく面倒だから。確定申告とか」と言っていました。開発経験が3年もあれば、多分、月額60万以上の案件も狙えるはず。仮に会社員の給料が30万なら、倍以上の収入になってもおかしくありません。
意外かもしれませんが、行動力の差で損をしている人は少なくありません。
会社の予算
シンプルに、開発にまわす資金が潤沢にある企業の案件だと、単価が上がりやすいです。例えば、同じような規模の開発案件でも、会社によっては月額50~70万円と単価が違うこともあり得ます。
他にも、同じ現場に何年いても月単価が上がらなかったのに、別の現場に行っただけで月単価が数万上がったという話もよく聞きます。
逆に言うと、単価が上がらない同じ現場で働くより、勇気を出して別の現場に移った方が、収入アップにつながることもあります。
営業力
基本的に開発案件は、元請けから1次請け、2次請け、3次請け…と、下請けに流れていくほどマージンが抜かれるので、単価が下がっていきます。

できるだけ元請けに近い立場で仕事をした方が単価も高くなりますが、そのためには営業力が必要。
幸い、エンジニアの場合は、フリーランスエージェントを利用することで、営業力がなくても元請けに近い案件を紹介してもらえることも可能なので、あまり気にしなくてもいいです。
ただ、スキルを気にするだけでなく、こういったビジネス構造を知っておくのは、収入アップのために大切な知識です。
未経験エンジニアが年収アップするための具体的な方法
下記のステップが王道かつ再現性が高いです。
- プログラミング学習をする
- 会社で開発経験を積む
- 収入アップを目指す
それぞれ解説します。
プログラミング学習をする
まずはプログラミング学習をする。これは必須です。
転職サイトでは、「未経験歓迎」というIT求人がある企業もありますが、ほぼSES企業です。SESのビジネスモデルは、社員を派遣しないと売上が立ちません。プログラミング未経験者だと、まともな派遣先が見つからず、ITとは関係ない現場へ飛ばされて結局ITスキルが身につかないこともあり得ます。
ここらへんのSESの闇については、「➤ (作成中)S5-01未経験でSESはやめとけと言われる理由|実体験で語る」で詳しく解説しています。
求人票にある「未経験歓迎」とは、「プログラミングをやったことがない人」というより、「プログラミング経験はあるけど、実務経験がない」という意味だと思ったほうがいいですね。目安としては、自分でWebアプリを1つ作れるくらいのスキルは必要です。
具体的なプログラミング学習の方法については、下記の記事で詳しく解説しています。

会社で開発経験を積む
IT企業は大きく分けて3種類あり、「自社開発・受託開発・SES」です。この中で開発経験が積みやすいのは、自社開発か受託開発の会社です。ただ、転職のしやすさはSESが最も高い。
※「SIer」という種類もよく聞くと思いますが、事業内容としては、受託開発やSESをやっている会社が多いです。
まとめると、次の通り。
- 開発経験の積みやすさ:自社開発 > 受託開発 > SES
- 転職のしやすさ:SES > 受託開発 > 自社開発
転職先の優先順位としては、「1.自社開発 → 2.受託開発 → 3.SES」の順番が理想ですが、実務未経験からの転職だとSES企業にしか行けないことも多いです。
SESで実務経験が積めない場合の対処法
結論、自己学習でポートフォリオを作成することです。
※ポートフォリオとは、自分で作ったWebアプリなどのことです。
例えば、テスト業務などで開発経験が積めない環境の現場だったら、その業務に関連する言語やフレームワークを使って、自分でWebアプリを作ってみたり、単純に興味のある分野のWebアプリを作ってみるなど。
実際に僕は、開発の実務経験が無くてもポートフォリオを作成したことで、開発案件に参画することができました。ポートフォリオを見せつつ会社の営業担当者に「開発案件に入りたい」とアピールすればOK。
もし営業担当や会社が取り合ってくれないようなら、転職活動し、面接で「開発案件に入りたいけど可能ですか?」と相談するのもアリですね。
「開発案件に入りたい」と口では言いつつ、実際に行動している人は意外と少ないので、行動さえすればチャンスはあります。
収入アップを目指す
収入アップする方法は、「自社開発か受託開発へ転職する」か「フリーランスになる」の2種類あります。
転職する場合、SES企業では、ビジネスモデル的に大幅な収入アップは難しいので、フリーランスになるべきです。開発経験が2~3年あれば、フリーランスになるだけで月収が1.5~2倍になることも珍しくありません。
前述の通り、フリーランスエージェントを使えば、思っている以上に簡単にフリーランスとして仕事を始められます。
退職前に転職活動やフリーランス検討すると安全
転職活動やフリーランス検討は、退職前に行うのが安全です。退職後、収入が無い状態で転職活動などを始めると、日々減っていく貯金額に焦ってしまい、正しい判断ができなくなるかもしれないので。
転職サイトや転職エージェント、フリーランスエージェントで、情報収集から始めるのが良いですね。あまり登録数が多いとやりとりが大変なので、各ジャンルで2~3社ずつ登録すれば十分です。
僕も会社員からフリーランスになるときは、会社に退職を伝える前に、フリーランスエージェントと面談をして、「今のスキルや経験だとどんな案件を紹介してもらえるか?」「本当に辞めても仕事は見つかりそうか?」といった話を念入りに聞きました。
エージェントにとって、あなたは大切な見込み客です。細かいことでも親切に教えてもらえるので、ここで不安なことは全部聞いておくと良いですね。エージェントは無料で利用できるので、使わない手はありません。
未経験エンジニアでも年収アップは可能
未経験からのエンジニア転職や年収アップは、不安があって当然です。 僕自身、「本当にこれでいいのかな?」と何度も決断に悩みましたし、挫折しそうになったこともあります。
ただ、振り返ると、完璧な状態を待つより、今できる小さな行動を続けたことが結果につながりました。
その小さな行動が、プログラミングに興味を持ち、実際に学習を始めたことです。
もし今、不安で動けずにいるなら、まずは一つだけ行動してみてください。 小さな一歩が、年収アップへの現実的なスタートになります。
最後に、もう一度、プログラミング学習の方法について解説した記事を紹介しておきます。
