製造業を新卒半年で辞めた僕の末路【絶望の先に見えた世界】

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こういった疑問にお答えします
  • 新卒で入社した製造業を半年で辞めようと思っている
  • ただ、半年は短すぎるかな…今後の人生で不利になることはあるだろうか
  • 実際に新卒半年で辞めた人の体験談を参考にしたいし、できればアドバイスもほしいな。

現在の僕はフリーランスエンジニアをしていますが、もともとは新卒で製造業に就職し、その会社を半年で辞めた経験があります。

結論から言うと、新卒半年で会社を辞めても、「何とかなるもんだな」というのが正直な感想です。

ただ、希望の仕事に就くまでには苦労や不安も多く、振り返ると「あの時こうしておけば良かったな」と、反省することも多いです。

こういった過去の失敗を踏まえて、次の流れでお話ししていきます。

  1. 新卒で入社した製造業の会社を半年で辞めてITエンジニアになるまでの経験談
  2. 自分の適正に合った、満足できる仕事に就くために押さえておくべきコツ

新卒半年で辞めることに不安を感じている人の悩みを解消できる内容になっているので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

製造業を新卒半年で辞めた僕の経験談

新卒からフリーランスエンジニアになるまでの経験を、時系列で紹介していきます。

新卒時代:新卒半年で退職するまで

新卒として入社した会社は、製造業系のアウトソーシング会社です。

アウトソーシングとは、雇用形態としては正社員ですが、実際の勤務先は自社ではなく契約先の企業に配属される働き方のこと。

なぜ正社員とはいえ、勤務地が安定しにくい派遣のような形態をわざわざ選んだかと言うと、「技術者として色んな会社の経験ができそう」という安易な考えでした。

実家が電気工事をやっており、父が会社員ではない家庭で育った僕は、「自分もいつか何かで独立したい」という密かな願望があったからです。

会社に不満はないものの働き方に疑問を感じる

2ヶ月の研修後、愛知県にある大手自動車部品メーカーの製造技術室へ配属されることになりました。1つの工場で派遣やパートも合わせると数千人規模の大きな会社です。

良好な人間関係や安い社員食堂など労働環境には不満は無く、むしろ満足していたくらいです。

ただ独立願望があった僕は、「今の仕事を続けて、果たして将来独立できるだろうか?」というモヤモヤを毎日感じていて、段々と働き方に身が入っていかなくなりました。

配属されてたった3ヶ月で退職を決意

そんなある日、父に電話をしました。父の主な業務は営業で、電気工事の現場作業は知り合いの職人さん数名に任せているといった状況です。

営業職なので、「今日はこんな事があった」「こうやって儲けようと思っている」などなど、本当に楽しそうに喋ってくれて、電気工事に対して憧れを抱くほどでした。

「フワフワした気持ちになっている今の仕事と比べると、やりがいがあって良さそうだし、きっと将来的に独立の夢も叶えられる。」そう思い、詳しい業務内容や労働条件の確認もろくにしないまま、退職を決断。

もちろん母にも相談しましたが、「自分がやりたいようにやらないと後悔するから」と背中を押してもらえて、意外と反対されることもありませんでした。

退職の申し出から実際の退職まで

その後、自社の上司に電話をし、退職の意思を伝え、「とりあえず会って話そう」ということで、仕事終わりに近所の飲食店で話し合うことに。

こんな短期間で退職するなんて、怒鳴られるんじゃないかと内心ドキドキしていましたが、終始穏やかな感じで話し合い、「ひとまず一晩考えてみて」と言われてその日は帰宅しました。

翌日改めて電話をし、正式に退職が決定しました。

その後、配属先の上司にも退職することを伝えたところ、「そっか…5年後どう成長してるか見たかったのに残念だなぁ…」と、嬉しい言葉をかけていただけました。

退職日までの2~3週間は会社で気まずかったものの、嫌がらせをされるなど一切なく、今思うと本当に人間関係が良い働きやすい環境だったなぁと思います。

退職後、地元へ戻って家業をすることになったのですが、これが地獄の始まりでした。。。

暗黒時代:退職後の地獄

電気工事といっても、新築マンションなど、建築系の現場で作業するのがメインです。常に動き回るアクティブな仕事中心でしたが、体力には自身があったので、難なくこなしていけました。

作業現場のイメージ

ただ、数ヶ月もしてくると段々思っていたものと違う待遇に不満が出てきます。

  • 作業道具やガソリン代などの費用は実費
  • 休みは日曜だけ(休日出勤もたまにある)
  • 喫煙者が多くて休憩時間に苦痛を感じる

特に僕はタバコを吸わず、むしろタバコの煙が苦手な方だったのですが、同じ部屋で休憩しないといけないのはかなり苦痛でした。

父に相談しても、「お前が我慢せなアカン」と言われる始末。

喫煙者が多い建築系の世界ではタバコを吸わない方が珍しいくらいで、そんな中にいると、「僕がワガママなんだ…」と、自分が間違っていると感じてしまいます。

ブラック企業に勤めている人が周りの異常を普通だと思い込み、正常な判断ができずに精神を病んでしまうのと似ているかもしれません。

正直、労働環境をキチンと確認しなかった僕にも問題があるものの、こういった待遇面の不満からだんだんと仕事が嫌になっていきました。

徐々に仕事に身が入らなくなってくる

周りとも上手く馴染めなくなっていき、こんな状態ではまともに仕事も覚えられません。「このまま続けて本当に独立できるのか…?」と、不安も感じるようになってきました。

毎朝仕事へ行くのが憂鬱で辛いのはもちろん、原因不明の吐き気が続くので、病院で胃カメラを飲み検査してもらいましたが異常なし。ひとまず精神安定剤みたいなものを処方されました。

ある日とうとう仕事に行くのがイヤになり、無断欠勤。携帯にかかってくる電話も当然無視し、電源を切っていました。ちなみに父と母は別々に暮らしていて、僕は母と一緒に住んでいたので、父とは家で顔を会わす心配はありません。

その後、2ヶ月くらいしてから、「もう無理」ということで、退職を伝えました。

それから6ヶ月くらい、何もやる気が起きず、しばらくニート生活が続きました。今考えると、軽い鬱症状だったかもしれないです。

地元の製造業に就職するも、その後も職を転々とする

「大学が機械工学科だし、前職が製造業だから受かりやすいだろう」という理由だけで、とりあえず製造業に応募し、地元の金属加工会社に就職することができました。

しかし辞め癖が付いていたのか、その会社も4年ほどで退社。その後も何度か転職を繰り返しました。最初の転職を合わせると、14年間で計5回も転職を繰り返していました。

年収を上げようと転職エージェントに登録したものの、転職回数の多さとスキル不足から案件紹介をお断りされたこともあります。

やはり独立願望が強い自分としては、どの会社で働く時も違和感を感じていて、働いていても全然やる気が出ない暗黒時代でした。

人生の転機:37歳未経験でIT業界に転職

アラフォーになったものの、給与は新卒並みしか無いという状態。「もう自分は結局このままなんだろうなぁ」と、人生に絶望しかけていた中で、IT業界に興味を持ち始めました。

働きながらもブログやYouTube、本などで情報収集し、IT業界への興味はどんどん強くなってきました。

IT業界に惹かれた理由
  • IT関連のニュースを聞いててワクワクする
  • どう考えても今後ますます伸びていく業界
  • 平均年収が高く自由な働き方ができる
  • スキルを重視してくれる風潮がある
  • 独立しやすい環境が整っている

「なんとかしてIT業界に潜り込もう」と、退職を決意。当時は妻も子どももいたんですが、無収入でも2年くらいは生活できるの貯金はあったので、思い切って挑戦することができました。

ただ今考えると、結構無茶をしたなと思います。。。

IT転職するまで

退職後は、プログラミングを学んでエンジニアへ転職することに決めました。具体的に言うと、Web制作(ホームページ制作)という分野で、エンジニアの中でも比較的習得しやすいのが特徴です。

これまでブログ運営をしたり、CSSを書いてブログのデザインを変えたり、Web制作に近いことは趣味程度にやっていたものの本格的に学ぶのは初めてでした。

実際学習を始めると、自分の書いたことが思ったとおりに表示されるのは快感で、パズルゲームをやっているようで遊びに近い感覚でした。正直、「これを仕事に出来たら毎日幸せだろうなぁ」と率直に思いました。

最初はお金をかけずに独学してましたが、途中で限界を感じました。そこで価格が安く評判の良かった、デイトラというプログラミングスクールを利用して学習することに。

毎日8時間以上学習し、3ヶ月で卒業。卒業後は自分で仕事を取り、フリーランスとしてしばらく活動していました。

ただ、フリーランスだと収入が安定せず仕事のプレッシャーが半端なかったので、「安定的な収入を得るために企業に就職すること」を決めました。

会社員を経験して再びフリーランスに

自宅から近いIT企業を中心に、多分20社くらいは応募しましたが、運良く自転車で通えるくらい近い会社に就職できることになりました。

その会社は創業2年目で、社員数10人もいないくらいの小さな会社でしたが、製造業にはない自由さや楽しさがありました。給料はそれほど高くないものの、個人的には満足して働けていたので、「ずっと会社員でいいかな」と思っていました。

ただ、入社2ヶ月目で給与遅れが頻繁に続くように。。。

遅れといっても5~15日程度なんですが、それでも「収入が不安定なフリーランス」を経験した僕にとっては不安でしかありません。

「なんとか自分の力で稼ぐ道を模索しないといけない」と危機感を感じ、この時、準委任のフリーランスがあることを知ります。

請負契約と準委任契約の違い
  • 請負契約:納品した分だけ報酬をもらう、多くの人がイメージするフリーランス
  • 準委任契約:月に決まった時間働けば報酬がもらえる、会社員に近い働き方

上記のように、以前は請負契約でフリーランスをしていましたが、準委任契約だと毎月決まった額がもらえるので、収入がかなり安定します。

ちなみに、準委任契約でフリーランスになるには、エンジニアと企業を繋いでくれる「フリーランスエージェント」というサービスがあり、それを利用すれば案外簡単になれます。

正社員としての転職とも迷いましたが、収入面でもかなり潤うので、最終的にフリーランスになることに決めました。

準委任のフリーランスエンジニアとして活動

フリーランスといっても、「ずっと家で作業する自由気ままな働き方」というわけじゃなく、「働き方は会社員だけど契約形態が違うだけ」といったイメージ。

例えば、1つ目の現場では片道1時間かけて電車通勤してましたし、2つ目の現場では電車通勤とリモートワークのハイブリッド勤務でした。

ただ、エンジニアという仕事自体が好きですし、自分のスキルで仕事を取っている充実感もあるので、おそらくずっとこのままフリーランスを続けると思います。

新卒で入社した製造業を半年で辞めた僕でしたが、紆余曲折あって希望の職種にたどり着くことができました。

製造業を新卒半年で辞めて分かったこと

冒頭でもお話した通り、結論「意外と大丈夫」でした。

すぐ辞めても大丈夫な理由
  • 新卒3年以内の転職は第二新卒枠で新卒採用とほぼ変わらない
  • たとえアラフォーでも頑張り次第で何とかなる業界や職種もある

実際に体験して率直に思った感想は上記の通り。僕が新卒だったのは2006年ですが、現代なら「終身雇用の崩壊」や「若い人手不足問題」といった要因もあり、さらに余裕なはず。

あえて困ったことを言うと、「転職回数が多くて書類選考に通らなかったこと」くらいで、新卒半年で辞めたこと自体で苦労したことは思い当たりません。

ただ、面接で退職理由は必ず聞かれるので、ネガティブにならない当たり障りのない理由を考えておきましょう。

面接官の心理としては、「うちに入ってもすぐ辞めないかな…」という不安があるはずで、その心配を取り除けるような理由が言えればOKです。

新卒が会社を辞める前に最優先で考えるべきこと

ここまで聞くと、「じゃあさっさと辞めてしまおう」と考えるかもしれないですが、それは待ってください。

新卒で辞めたい人がやるべき行動は、「働きつつ次の仕事(キャリア)を考えること」です。

前半で僕の経験談を語りましたが、ここでの大きな失敗は「次の仕事のことをキチンと調べたり考えなかったこと」でした。正直、辞めるのはいつでも簡単にできます。もし上司に言うのが気まずかったら、退職代行でも使えばいいです。

あなたの人生を大きく左右する重要な行動は、働きながら余裕をもった転職活動をすることです。

なお、転職活動とは単に面接を受けることだけじゃなく、「どんな仕事をしようか?」と、今後のキャリアパスをしっかり考えることも含まれます。

無職の転職活動は失敗しやすい

転職活動は、思ったとおりに進むとは限りません。なかなか内定がもらえないと焦りだして、「あまり気が進まないけどこの会社でいいか…」と妥協しやすくなります。

当然、妥協した会社なので仕事も楽しくなく、またすぐに辞めたくなる可能性も非常に高い。

そうなると負のループになってしまうので、基本的には次を決めてから退職すること以外はおすすめできません。

ただし、心身が限界なら今すぐ辞めるべき

下記のような状態にあるなら、迷わず今すぐ辞めることを優先してください。

今すぐ辞めるべき人の例
  • 超絶ブラックで、心身が疲弊して毎日がつらい
  • 毎朝、会社に行く前に胃が痛くなるなど体調に異変がある
  • 仕事中、誰にも会いたくない、消えてしまいたいと感じる

仕事のせいで明らかに心や身体に違和感がある場合、無理する必要はありません。まずは自分を守ることが最優先です。

ただ、そうでないなら、働きつつ次のことを考えましょう。

まずはIT系でもいい

もし、「今の会社は辞めたいものの、特にやりたいことが思いつかない…」って場合は、ひとまずIT業界がいいと思います。

IT業界の職種は、無料もしくは少額から職業体験できる環境が整っているからです。

職種体験の例

ネットで調べるのもいいですが、実際にやってみると「より自分に合うかどうか」がより判断しやすいですよ。

特に元製造業なら、ITエンジニアが一番適正が高いと思います。

ITエンジニアがおすすめな理由
  • 製造業と同じく「ものづくり」の仕事だから
  • 手に職がつき、将来独立しやすいから
  • 希少性が高く、年収も上がりやすいから

上記のように、製造業と親和性が高いと思います。

製造業を新卒半年で辞めても何とかなった

新卒で入社した製造業を半年で辞めた僕は、その後も転職を繰り返しながら試行錯誤を続けました。結果的に、未経験からITエンジニアへ転職し、現在はフリーランスとして安定した収入を得ることができています。

「半年で辞めたら今後のキャリアに悪影響があるのでは?」と不安に思うかもしれませんが、結局のところ大切なのは、その後どう行動するかです。

僕自身、遠回りをしてしまったと感じる部分もありますが、色々模索する中で自分に合った働き方を見つけることができました。

もし今、仕事を辞めるか悩んでいるなら、「辞めること」よりも「次にどう動くか」に意識を向けてみてください。

正直、僕の過去の選択は失敗だらけでしたが、一つだけ言えるのは「行動しなければ何も変わらない」ということ。もし今の仕事に違和感を感じているなら、一歩踏み出してみるのもアリだと思います。

なお、もしエンジニアに興味がある人は、下記記事でプログラミング学習の始め方を詳しく解説していますので、そちらも合わせてご覧ください。

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