- ITエンジニアに興味があるけど、現実の働き方や生活がわからない。
- ネットではキラキラしたイメージがあるけど、実際のところどうなんだろう?
- 未経験から転職した人が実際に感じたギャップやデメリットを知りたい。
こういった疑問にお答えします。
現在の僕は、フリーランスエンジニアをしており、業界歴は5年になります。元々は新卒から製造業で働いていて、37歳で未経験からエンジニア転職しました。
当然ですが転職前はIT業界のことを全く知らず、ネットで調べた情報がすべてでしたが、振り返ってみると「勘違いしていたなぁ」ということが結構あったことに気がつきました。
そこで今回は、未経験者がしがちなITエンジニアの勘違いや実際に感じたデメリット、転職で後悔しないコツについて解説します。
過去の僕のように、「ITエンジニアに興味があるけど現実がわからない方や、未経験から転職を考えている方」の参考になると思うので、ぜひ読んでみてください。
未経験者がしがちなITエンジニアの勘違い9選
結論、下記の9つです。
- 「プログラマー35歳定年説」がある
- 徹夜や泊まり込みなどブラック企業が多い
- キラキラ系で自由な会社で働ける
- 「フリーランス = 自由」である
- プログラミングスキルと収入は比例する
- なんか分からんけど、テンプレで簡単に稼げる
- HTMLやCSSもプログラミングである
- 英語や数学が得意じゃないとダメ
- ITエンジニアは一部の天才の世界
それぞれ順番に解説します。
1.「プログラマー35歳定年説」がある
よく聞く話ですが、実際はそんなことありませんでした。
前述の通り、僕は37歳でエンジニア転職を決意したので、この説をかなり気にしていて、当時は念入りに調べました。 そして分かったのは、「昔(2000年代くらい)は残業が多く体力勝負の仕事だったので、「35歳が限界だろう」ということで、そういった説が生まれたんじゃないか」ということです。
実際に当時でもアラフォー未経験で転職している人はたくさんいたので、この説はあまり気にしなくていいと判断し、自分を信じて学習を続けて無事エンジニア転職できました。
確かに、20代に比べたら転職に不利になるのは確かですが、35歳を過ぎても転職は可能ですし、仕事にもついていけます。 こういった噂話で惑わされず、「じゃあ実際にその年代の人はどうしているのか?」という視点で情報収集することが大切ですね。
2.徹夜や泊まり込みなどブラック企業が多い
僕は古い世代の人間なので、2000年代初期の記憶だと、エンジニアって、会社に泊まり込んで徹夜で作業したりするイメージが強く、テレビでもそういったニュースをよく目にしていた印象がありました。
確かに昔はそういった会社もあったようですが、今は働き方改革の影響もあり、エンジニアの労働環境はかなり改善されてきています。
これは、僕が実際に参画した企業の別グループにあるIT部門の話ですが、昔は月の残業が300時間超えで、泊まり込みも当たり前といった極悪な環境だったそうです。しかし今では、ほぼ定時で帰宅する働き方に変わっていました。
昔ながらのブラック気質な働き方をしている企業もゼロではないと思いますが、現在は特にエンジニア不足なので、そんなことをしていたら人が集まらないという現実があるんだと思います。
3.キラキラ系で自由な会社で働ける
逆に最近の若い世代は、服装や髪型自由、場所を選ばずパソコン1台で仕事ができるといった、キラキラしたイメージが強いかもしれません。
しかし、実際は働く会社によるところが大きいです。まず、エンジニアが働く企業は次の3種類あります。
- 自社開発企業:自社サービスを開発・運営する会社(例:メルカリ、LINEなど)
- 受託開発企業:クライアント(他社)から依頼を受けてシステムを開発する会社(例:NTTデータなど)
- SES企業:エンジニアをクライアント先に派遣して技術支援を行う会社(例:SES事業を行うIT企業)
この中で、メルカリやLINEのような自社開発企業は、比較的キラキラしたイメージに近い働き方ができる場合が多いです。
ただ、SES企業だと、派遣されるクライアント先のルールに従わないといけないので、服装や髪型が自由でない場合もあり、リモートワークもクライアント次第です。
実際に僕はSES企業で働いていましたが、服装は私服OKだったりスーツだったりオフィスカジュアルだったり、クライアント先によってバラバラでした。
なお、転職の難易度は、「自社開発企業 > 受託開発企業 > SES企業」で、自社開発企業が一番難しいです。
4.「フリーランス = 自由」である
フリーランスエンジニアになると、時間や場所に縛られず自由に働けるイメージがありますが、実際はそうでもありません。
これは、「仕事が忙しいから自由さがない」という意味ではなく、契約の違いにあります。フリーランスエンジニアの働き方は、大きく次の2種類です。
- 請負契約:成果物に対して報酬が支払われる契約形態。多くの人がイメージするフリーランスはコレ
- 準委任契約:業務の遂行に対して報酬が支払われる契約形態。会社員と同じく月額固定で働くスタイル
請負契約の場合は、納期までに成果物を納品すれば良いので、働く時間や場所は比較的自由に選べます。
実際に僕はプログラミング学習後に自分で案件を請けて自宅で仕事をしていたので、ある意味では、時間や場所に縛られず自由に働けていました。ただ常に次の案件を探さないといけない重圧があるので、多くの人がイメージするような「悠々自適」という感じではなかったです。
一方、準委任契約の場合は、クライアント先の就業ルールに従う必要があるので、自由度は低くなります。契約形態が違うだけで、働き方は前述したSES企業と同じですので。
リモートワーク中心の働き方もあれば、会社員と同じく、朝9時から夕方6時までオフィスに出社して働くスタイルもあるので、本当に働き方はクライアント次第です。
多くのフリーランスエンジニアは、この準委任契約で働いているので、フリーランスというだけで「自由に働ける」とは限りません。
5.プログラミングスキルと収入は比例する
プログラミングスキルが高ければ高いほど、収入も高くなるイメージがありますが、実際はそうとも限りません。
例えば、フリーランスエンジニアが準委任契約で仕事を請ける場合に書類選考されますが、そこで最重視されるのは「スキル」よりも「実務経験」です。
確かに、実務経験をたくさん積んでいる人ほど、結果的にスキルが高い傾向はあります。ただ仮に、自己学習でいくらプログラミングスキルを磨いたとしても、実務経験が浅い状態では、高単価な案件を獲得するのは難しいのが現実です。
また、同じ作業内容でも、受注元によって単価が大きく変わることも少なくありません。
これは開発案件ではなく、ホームページ制作の案件の話です。
以前、僕が「一般企業から請けた案件」では、1週間ほど作業して報酬は5万円でした。一方で、以前常駐していた企業が請け負っていた「自治体向けの案件」では、3時間もあれば完了するような作業にもかかわらず、外注先には3万円で発注されていました。 ※外注費なので、実際の単価はもっと高いはず。
このように、収入は純粋なスキルだけで決まるわけではなく、実務経験や受注元の事情など、様々な要素が絡んできます。
6.なんか分からんけど、テンプレで簡単に稼げる
プログラミング未経験だと、「なんかこちょこちょパソコンをいじればサクッと簡単に稼げる」というイメージがないでしょうか?
実際僕はこういったイメージを持っていて、実際に「テンプレを使って15万のホームページを3時間で納品した」みたいな話をネットで目にしていたので、そういった印象が強かったです。
ただ、実際にやってみると、そんなに簡単ではありませんでした。いや、確かにその人はそうやって稼いでいたのかもしれませんが、そういった仕事の流れを確立させるためには、相当な試行錯誤と経験が必要なんだろうと想像できます。
前述の「スキルと収入は比例しない」の話でもしましたが、受注元によっても単価は大きく変わるので、好条件な案件を獲得する営業力もかなり重要です。
AIもあくまで補助機能
今はAIが勝手に文章やコードを生成してくれる時代ですが、最終的には人間がチェックして修正しないといけません。
お金をいただいて仕事としてやる以上、「AIに書かせてとりあえず動いたからOK」なんて無責任なことできませんので。思わぬバグに繋がったり、保守性が悪くなったり、セキュリティ的に問題があったりします。
経験が積めると、ある程度のパターンを見つけてサクサク作業を進めることはできますが、プログラミングを学べば初心者の内から楽に簡単に稼げることは無いと思って間違いないです。
7.HTMLやCSSもプログラミングである
HTMLはマークアップ言語、CSSはスタイルシート言語であり、プログラミング言語ではありません。ただ、未経験だった当時の僕は、「HTMLやCSSもプログラミング言語の一種なんだ」と思い込んでいました。(もしかすると、Web(ホームページ)制作系の仕事を考えている人は、同じように勘違いしている人もいるかもしれないですが。。。)
中には、「HTMLもプログラミングだ」と言う人もいますが、この主張の是非はさておき、多くの人が想像するような「プログラミングで作業を自動化する」といった機能は、HTMLやCSSにはありません。
自動化などをするには、JavaScriptやPHP、Pythonなどのプログラミング言語が必要です。
ただ正直、HTMLやCSSをプログラミングだと勘違いしていても、特に困ることはないと思います。とはいえ、HTMLやCSSの勉強中に「プログラミング学習しています」と言うと、少し恥ずかしい思いをしたり、認識のズレから話が噛み合わないことがあるかもしれません。
なので、正確には「HTMLやCSSは、プログラミング言語ではない」ということを覚えておくと良いかなと思います。
8.英語や数学が得意じゃないとダメ
プログラミングって、英語で書くし何やらややこしい数式も出てくるので「英語や数学が苦手だと難しいのでは?」と思っていましたが、そうでもなかったです。
確かに、プログラミング言語の公式サイトやドキュメントは英語が多いので、英語が得意だと有利ですが、翻訳ツールを使えば問題なく理解できるので業務に支障はありません。
数学についても、Web開発や業務システム開発であれば、変数や代入、条件分岐といった概念を理解したり、四則演算(足し算・引き算・掛け算・割り算)ができれば十分対応できます。
分野によっては高度な数学を使うケースもありますが、未経験からITエンジニアを目指す多くの人にとって、英語や数学が得意であることが必須条件になることは少ないと感じました。
9.ITエンジニアは一部の天才の世界
前述の「英語や数学が得意じゃないとダメ」にも通じますが、ITエンジニアは、みんなもれなく頭が良い人ばかりだと思っていました。なので、初めてエンジニアとして会社員に就職した時は、他のエンジニアの人と会議をするだけでも、かなり緊張していました。
ただ、実際に働いてみると、自分のように経験が浅い人もいますし、ほぼ未経験の状態で入社してきた人もいて、そこまで気負う必要はなかったです。
よく考えると、それまで見てきたエンジニアって、ネットやSNSで情報発信している一部の人たちだけでした。本を出版してたり、飛び抜けた実績を持っていたり、当然ながら「本当にすごい人たち」ばかりなんですよね。
実際は他業界と同様、スキルや経験にばらつきがあり、いわゆるピンキリで、未経験でも十分に追い上げる余地はあります。
こういった事実を前もって知っておくと、未経験からITエンジニアを目指す時のハードルが下がると思います。
実際にエンジニア転職して感じたデメリットは1つだけ
様々な勘違いを紹介しましたが、実際にエンジニア転職して感じたデメリットは、「デスクワークやリモートワークによる弊害」だけです。
一見するとメリットのように感じますが、運動量が減って太りやすくなったり、目が悪くなったりといった健康面の不安が多くなりました。
もしかすると、アラフォーという年齢のせいもあるかもしれません。ただ、製造業で働いていた頃は、体重が増えたり視力が落ちたりを気にすることはほぼ無かったですし、明らかな運動不足は感じています。
よく考えると、製造業時代は、どんなに多くてもデスクワークは1日4時間程度で、残りは立ち仕事や歩き回る仕事が中心でした。無意識に、毎日体を動かす機会が多かったんですよね。
もしエンジニア転職を考えている人は、リモートワークの日は家でできる運動やストレッチを必ずするようにしたり、普段から運動習慣を意識的に取り入れた方が良いと思います。
未経験からのエンジニア転職で後悔しないコツ
未経験からエンジニア転職で後悔しないための一番のポイントは、「プログラミングが楽しいかどうか」、これに尽きると思います。
ここまで、ITエンジニアの勘違いやデメリットなど、散々文句のような話をしましたが、エンジニアは他の業種に比べても給与を上げやすく、将来性があり、働き方の自由度も高いので、ほとんどの人にとって満足度の高い仕事になると感じています。
ただ、エンジニアとして働くようになると、程度の差はあれど自己学習は必ず必要になります。「プログラミングが大好き」とまではいかなくても、「やっててそこまで嫌じゃない」くらいの感覚がないと、続けるのは正直しんどいです。
そのために、事前にIT業界やエンジニアの働き方について調べるのもいいですが、なにより必ず一度はプログラミングに触れてみることが大切だと思います。
Progate(プロゲート)やドットインストールなど、無料で始められる教材はたくさんあります。まずは触ってみて、「やってて苦じゃないか?」「ちょっとでも楽しいと感じられるかどうか?」を確かめてみてください。
これをするだけでも、未経験からエンジニア転職で後悔する可能性は大きく下がると思います。独学でのプログラミング学習の方法は、「現役エンジニアが教えるプログラミング学習の始め方3ステップで解説 」で詳しく解説していますので、参考にしてみてください。
